データで見る駆逐艦

 

駆逐艦をもっと扱えるようになりたい」「駆逐艦で勝ちたい」
と、多くのプレイヤーが挑戦する駆逐艦ですが、その難易度は全艦種1位(Hamalu調べ※1)です

「そもそも駆逐艦の勝ち方がわからない」「対面レーダー艦にいつもボコボコにされる」
といった具合で、駆逐艦を乗る人は貴重になり、更に熟練者と初心者の差が開いていきます

 

※1 実際、駆逐艦の勝率分布は分散が大きく、熟練者と初心者での差が特に激しい艦種です。潜水艦の統計は調べていないので知りません

 

今回は、自身の乗る駆逐艦の強さを理解していきましょう

 

 

今回は、データから駆逐艦の強さを理解していこうという趣旨になります

 

どの艦種/艦艇でも言えることですが、それぞれには自分の得意とする距離感があります
そして面倒なことに、その距離感は基本的に敵艦艇との相対的な条件で変動します

 

勝つためには「自分の駆逐艦が、どういった距離感や戦い方が得意なのか」といった 特性 を理解することが先ず以って必須です

暇だったので 駆逐艦の特性を視覚的に理解するためにこのような図を用意しました
(今回はこれを紹介したかっただけではあるんですが、色々な切り口があるのでもし要望があれば色々用意します)

 

隠蔽と機動性

まずは駆逐艦という艦種の最大の武器である隠蔽と機動性(最高速力)で見ていきましょう

scatter_plot_maxspeed_detect.png

 

基本的に機動力のある艦艇は隠蔽が悪いことが多い印象です
ただ同格随一の隠蔽を持った島風が比較的高い機動力を持っているのは、彼女の基本的なスペックが高いことの証左であると思いますオープンスペースであればレーダー艦がいないと本来は対処が難しい艦艇です
間違っても大和みたいな戦艦に隠蔽を割られてはいけません

 

逆に隠蔽も悪く機動力の低いDruid/Ragnar等はオープンスペースでは敵駆逐を捕捉することは困難です
初心者が乗るような艦艇ではありませんが、詰めるのに工夫は必要になるはずです

 

基本的に左上に位置しているバザン・島風・グロゾ・サマーズ・マルソー・(特アプクレベ)がこの指標では優秀なことが分かります

実際に強いかどうかで言うと、例外(グロゾ)がいるので必ずしもこの指標が正しいわけではありませんからね

隠蔽と体力

scatter_plot_Detect_health.png

隠蔽距離と体力を描いた図

左上に行くほど良隠蔽高体力であり有利なはずです

逆に右下に行くほど不利な図になります

 

Elbingを除けば

* A. 左下の高隠蔽組

* B. 右側の悪隠蔽組

* C. 左中段の塊

の3グループに大体クラスタリングできると思います

 

特筆すべきは「Cグループのバザン」「Bグループのグダニスク」でしょうか

Cグループのバザンは集団の中で明らかに速力が抜けています

Bグループのグダニスクは加速力又は回復といった防御的な他スペックが明らかに劣っています

 

 

追伸

こういうグラフにクラスタリングの解析をかけてみるのも面白いですね

要望があったら他ティア・他の指標での散布図を出せます

DMかコメントで連絡ください

Ushakovの秘密

はじめに

今回紹介していくのはソ連超戦艦のUshakov

Kremlinをより強固にしたこの艦艇の装甲の秘密について少し謎解きします

結論

長くなるので最初に結論を書いておきます。

水雷防御を貫通しても他の装甲を貫通していなければノーダメージ」(そりゃそうだ)

 

経緯

ある秋とは思えない熱帯夜に匿名M氏からこんなことを聞かれました。

「Ushakovの装甲ってPetropavlovskで抜ける?」

感覚的には抜けるはずです。でも、M氏がそういうからにはそういった事例があったに違いありません。

詳しく見てみると、2km以内の至近距離やや斜めでリボンは水雷防御に命中でした。

ダメージにもなっていないし至近距離なのだから、せめて水雷防御ではなく不貫通じゃないの?ボブは訝しんだ。

Ushakovの装甲

まずはUshakovの装甲を見ていきます。

表面に水雷防御(425[mm]/両側450[mm])があり、その奥にVP(70[mm])が存在します。

ぜひ港で別角度から見て欲しいのですが、水雷防御の裏に装甲の類は見当たりません。

仮説その1

見ての通り堅牢な水雷防御の中にVP以外の装甲が見当たりません。

ゲームの仕様として「水雷防御は貫通したが装甲を貫通しなかった場合ノーダメージ」というのはなんとなく理解できます。

HEも水雷防御に命中時は貫通してもノーダメージですからAPでも同様です。

ということはUshakovの水雷防御425[mm]/450[mm]を貫通してもダメージはないのではないか?

検証していきましょう。

検証その1

今回使用していく艦艇は下記の通り。

早発信管の英重巡Gibraltar、英戦艦KGV、経緯で紹介したPetropavlovskの3隻です。

いずれも至近距離であればUshakovの水雷防御425[mm]/450[mm]を貫通できます。

これらの艦艇で「至近距離ほぼ真横からUshakovの水雷防御を撃ったらダメージがでるか」検証していきます。

特に英艦艇は早発信管のためVPまでは全く届かないと予想できます。

 

結果:

Gibraltar ⇒ 水雷防御に命中

KGV水雷防御に命中

Petropavlovsk ⇒ VP

なお動画には残していませんが、ある程度距離を取ると水雷防御に命中しても貫通力不足により不貫通リボンになります。

Gibraltar

www.twitch.tv

KGV

www.twitch.tv

Petropavlovsk

www.twitch.tv

 

結果は予想通りで水雷防御を貫通してもその他の装甲を貫通しない場合はダメージがでません」

せっかく425[mm]/450[mm]の分厚い装甲を抜いてもダメージにならないのはずるいと思いながら検証はこんなものかと。

追加疑問点

ふと、ではなぜM氏は至近距離PetropavlovskでUshakovの装甲を貫通できなかったのかという疑問が発生します。

多少斜めだったことを考慮しても、

(水雷防御(425[mm]/450[mm]) + VP装甲(70[mm])) / cos45° ≒ 700[mm]/735[mm]

となり、場所によって必要貫通力は異なってもPetropavlovskの主砲貫通力は2kmで743mmと足りているはずです。

中央部に命中していた場合は余裕を持って足りていたはず。どうしてでしょうか?

仮説その2

これしかないと言えばこれしかないのですが、信管作動時間の影響を疑います。

KGVの早発信管(0.015[s]),初速757[m/s]では至近距離真横でもVPに届いていません。

Petroの信管(0.022[s]),初速995[m/s]ではVPに届いています。

信管作動までの距離は、下記のようになります。有効桁数は知りません。どうせ誤差。

KGV(垂直信管作動距離) = 0.015[s] * 757[m/s] = 11.35[m]

Petropavlovsk(垂直信管作動距離) = 0.022[s] * 995[m/s] = 21.89[m]

※装甲貫通後の減速が計算されているかは知りません。計算されていた場合、この数字は適当な数字ということになります。深く考えるな、感じろ。

実際は距離による減速があるのでこれよりも短くなるでしょうが、面倒なのでこれで行かせてください。不満があるなら自分で計算してください。

45°傾かせるとそれぞれのVP方向への距離は1/√2倍されます。

Petropavlovsk(45°信管作動距離) = 21.89[m] * 1/√2 = 15.47[m] 

かなり短くなりました。

KGV(垂直信管作動距離)と比べると30%ほぼ差がありますが試してみるには十分です。

検証その2

Petropavlovskにて45°の至近距離Ushakovに対して発砲します。

結果:水雷防御に命中リボン

www.twitch.tv

 

尚、Petropavlovskにて60°の至近距離Ushakovに対して発砲した際は、

結果:VP貫通リボン

以上の結果となりました。

Petropavlovsk(60°信管作動距離) = 21.89[m] * √3/2 = 18.95[m] 

ですので、ここら辺がラインなのでしょう。

※装甲貫通後の減速が計算されているかは知りま(ry

 

結果

改めて結果としては、貫通力的にはPetropavlovskでも貫通できます。

ただし、角度によっては信管作動が間に合わずVPを抜けません。(45°~60°)

水雷防御だけ貫通できてもダメージになりません。

WWSで旧艦艇の表示の仕方

DiscordのWWSコマンドで旧艦艇の戦績を見る方法

warshipに艦艇IDを指定するだけです

ex.) /wws player:SHOYU_SASHI_prpr [ASIA] warship:4287510224

艦艇IDの検索の仕方

オススメはnumbersの艦艇別ページに飛んでURLから抽出する方法

凡そ10桁の数字が艦艇IDです

これをwwsのwarshipに指定するだけ。

サジェスト艦艇は表示されませんが戦績の取得はされます

 

 

ぬまんしあ

乗ってないのに書けと言われたので書きます

 

スペックはship toolを参考にしました。

https://shiptool.st/selected?s=SC508JC038&c=top&p=ap&rm=16

主砲貫通力は日巡203mmとほぼ同じです。つまり愛宕と同じ。

 

決して高いわけではありませんが、甘い転舵をする軽巡ならVP入ります。ただバースト時の散布界悪化は辛そう。威力上がるけど、散布界悪化に見合うかどうかは乗ってないのでわからん。

隠蔽と旋回半径は愛宕よりやや優秀、舵はやや重めなので不意の一撃が強そう。

継続火力は高いわけではないとはいえ、R(応急工作班)を切らせたあとの再着火をバーストで狙えるのは強いよね。

Edgerの貫通力増加はどの時点の貫通力が参照されるのか

導入

こんにちは。こんばんは。おはようございます

最近Pingが死んでて検証がメインになっているHamaluです

 

今回はEdgerのバーストについての記事になります

皆さまご存じの通りEdgerのバーストには貫通力増加+100%の効果があります

この効果は下記のどちらかを検証した記事になります

①. 撃った瞬間に貫通力が+100%される

②. 着弾した瞬間の貫通力が+100%される

結論だけ書いておくと②のようです

Edgerのバースト

検証

検証方法

適度な距離のKGV(VP露出・356mm)側面にてバースト射撃を行いVP貫通できるか否か

KGVのVP装甲厚
検証方法の解説

Edgerの主砲貫通力はFitting Toolsによって凡そ下記の表の通りになるはずです

距離 着弾時貫通力 バースト貫通力(①の場合) バースト貫通力(②の場合)
5km 195 512=195+317 390=195+195
6km 177 494=177+317 354=177+177

表の補足として

①の場合は、発射時の貫通力≒0kmの貫通力を加算しています

②の場合は、着弾時の貫通力を加算しています

実際はこれに落角が入るため、水平貫通力の数値はー5%程度されると思ってください

 

さて6kmの距離においてKGVのVPを

①の場合は抜けるが、②の場合は抜けない

といった予想ができます

検証結果

 

距離 VPリボンの有無
5km 有り
6km 無し

6kmではバースト射撃10回分ほど試しましたがVPは0枚

ということで①の場合なら落角を考慮してもVP抜けるはずですが抜けていません

②が正しいということになります。なるよね?

6kmでのバースト射撃

備考

貫通力が発射時に+100%されて減衰曲線が2倍の傾きになっている可能性を考えたのですが、結果としての貫通力は着弾時に+100%と変わらないはずです。

結果が変わらないものはソースコードを見るしか解明方法がないのでわからん

pingとパケロス

今回はpingとパケロス(以下PL)について書いていきます。本稿ではpingとPLについて以下の意味である前提です

  • ping:一定時間内におけるサーバとクライアント間の通信時間の平均値
  • PL:何らかの要因によって通信パケットが消えること

お舟において、一般的にpingが高くなると「ラグい」「プレイしづらい」と感じることが多いです
しかし、純粋にpingが高いだけの環境では「ラグい」「プレイしづらい」と感じることはほぼありません
画面上当たっていない魚雷にあたることや避けたはずの砲弾にVP抜かれることはままありますが…
このことはNAサーバやEUサーバでプレイしたことある人なら体感的にわかると思います

pingが高いだけだとどうなるのか

前稿の

サーバ判定とクライアント判定 - Hamaカルゴ冒険記

が関係してくるので読んでいない方は先にそちらを斜め読みしてください
お舟はサーバ判定が主なゲームとなっています
ただし、艦艇の動きがスムーズになるようにクライアントとサーバで艦艇の位置は若干ズレていることが多いです
敵艦艇を撃破した時にピクンと動くことを見たことはありませんか?実際の位置とサーバ上の位置がずれているため、撃破して廃艦のオブジェクトに置き換わった際に位置情報も更新されることでピクンと動くのだと思います(完全に推測です)

話しを戻しますが、仮にpingが200だった場合、サーバでは約0.2秒以上先の世界で当たり判定等を処理しています
その結果、サーバとクライアントの位置ずれも相まってクライアント視点で当たっていないはずの魚雷に接触判定がでることもしばしば…
ですが、基本的には「ラグい」「プレイしづらい」と感じることはほぼありません
偏差の感覚も若干ズレますが、それが普通の環境になってしまえばズレを感じることさえありません
普段アジアサーバ民ならばNA遠征等の他サーバで遊ぶような行為をしない限りは、99%のお舟プレイヤーは感じることのない問題です

ではなぜpingが高いとラグいと感じるのか

なぜ通常30msくらいのアジアサーバで100msくらいになるとラグを感じるのか
結論から言うと多くの場合は「PLが発生しているから」です

少し嚙み砕きながら解説していきます
全ての通信が30ms⇒100ms程度に膨れ上がった場合、NA遠征と同じような影響を受けますが「ラグい」と感じることは稀です。「なんかもっさりしてる?」と思う程度です


ここで前述した、pingは「一定時間内におけるサーバとクライアント間の通信時間の平均値」ということを思い出してください
数学的なセンスをお持ちの方はお気づきかもしれませんが、ここでPLが影響してきます
PLが発生すると通信のものによっては再送を要求します。つまり、情報を送信したが「届いたよ」という返事がない場合、再度送信するように設計されていることがほとんどです
お舟では1秒間に判定フレームが7回分(?※)あり、7回分の情報を更に分割して通信しています
※主砲の発射判定が7回なだけでもしかしたらもっと細かいフレームがあるのかもしれません
仮に、1秒間に50回の通信があるとして5回PLによって再送が発生、再送には200msかかるとします
通信の平均時間≒pingを計算すると47msとなります。当然30msよりも上昇します。普段pingが30msくらいの環境でpingが100msくらいになるにはどれくらいのPLが発生しているのか、再送にはどの程度時間がかかっているのかは中の人間じゃないので知りません
調べようと思えば計算できますが、何か解決するわけじゃないので調べていません

話しを戻します。再送が1回だけ解決すればいいのですが、再送が1回でも出るような経路だと何回も頻発することが多いです
年末年始私の環境ではPL率が60%近くまで上がりました。再送しても半数以上が失われるため再送の再送が頻発するような状況です
こうなるとpingが一気に跳ね上がります。再送の再送の再送…が発生すると1回の通信に数100msかかっているようなものですから
そしてお舟はサーバ判定のゲームです。「A/Dを押した」という情報をサーバへ送らないと舵が動き始めません
サーバの情報がないと周りの艦艇も動きません。「とりあえず慣性で動かしとこ」というプログラムにはなっていないのです
主砲を撃とうにも「主砲を撃った」という情報がPLしてしまえば弾はでません(APEXとかならとりあえず弾は出ます。多分)
結果として「ラグい」「プレイしづらい」と感じることに直結します

結論

pingが高い」というのと「ラグい」「プレイしづらい」は必ずしも同じ意味を指しません
確認するべきはPLの割合で、ラグを感じた場合PLを確認するようにしてください

サーバ判定とクライアント判定

今回のお題はサーバ判定とクライアント判定

シューターゲームにおける様々な判定がどこで行われているのか

行われる場所によってどのような副作用があるのかを書いていきます

尚、私自身ゲーム会社に勤めたことはなく仲間内での開発経験しかないので業界の実態は知りません

表とか図とか色々準備しようと思ったけど面倒なのでやめます

本稿ではサーバ判定とクライアント判定は下記の通りとします

サーバ判定:当たり判定などの判定をサーバの処理で行っている

クライアント判定:判定を各クライアント毎の処理で行っている

判定ごとのタイトル例

通常のFPS/TPS(ApexやEFT等)はクライアント判定を行っているゲームが90%といっても過言ではないです

逆にサーバ判定を持っているゲームはWoT/WoWSくらいしか知りません

判定による動作差分

クライアント判定

大多数のゲームはこちらのパターンです

撃つ側のクライアントで弾丸の当たり判定を行うことが多いです

稀に撃たれた側のクライアントで当たり判定を行います

いずれも当たったという情報をサーバへフィードバックします

キャラクターの移動もクライアントが先行し、移動完了をサーバへフィードバックすることが多い印象です。実態は知りません。

サーバ判定

基本的に移動や弾丸の当たり判定全てがサーバ基準で行われます

移動開始をクライアントからサーバへフィードバックするようになります

弾丸も着弾地点をサーバへ送信し、着弾結果をサーバからクライアントが受け取るようになります

WG特有の隠蔽システムもサーバからクライアントへ見つかった後に敵艦艇の位置情報を送ります

各判定のメリットデメリット

クライアント判定のメリットデメリット
  • サーバの負荷が少ない
  • アクション性の高いFPS等では見た目通りのダメージが出る
  • オートエイムやウォールハックのチートが容易に作られやすい
  • ラグイ敵から理不尽な挙動の影響を受けやすい

基本的にクライアント判定はサーバでの処理をクライアントが肩代わりする分、チートやクライアント環境の影響を他者が受けやすいというデメリットがあります

弾丸の判定もクライアントで行うが故にオートエイムなどの要因になったりもします。その反面、撃つ側の視点で当たった弾がしっかりとダメージが入ることが保証されるためラグを感じにくくなります。

サーバ判定のメリットデメリット
  • 圧倒的にチートが少ない
  • クライアントの処理が比較的軽い
  • サーバ負荷が高くなりがち
  • 通信環境が不安定になると自キャラの操作すらままならなくなる

サーバで当たり判定からキャラ移動の判定を行うためクライアントでは描画に処理を集中できます

また弾道をクライアント側で制御できないため、弾が曲がるといったオートエイムは不可能になります

代償として、サーバ処理が増えるため負荷は高くなります。また通信環境が不安定だと自キャラの操作情報や弾の発射情報を送信することができなくなるため、何も操作できなくなります

さいごに

本当は描きたいことは多々ありますがまとまらないので大分端折りました

格ゲーやアクションゲームでは他人と自分で違うフレーム数のエフェクトを用意して、サーバ介して表示されるグラと自分のグラが微妙に違ったりします

こんな雑談も需要があればそのうち書きます